小数点にごまかされない方程式の解き方
小数点がついている方程式は小数点を消してしまえば、フツーの方程式と同じです。小数点の消し方を覚えてしまいましょう。
【問題】次の方程式を解け。
0.7x−0.8=0.09x+1.64
この問題がややこしく感じるのは小数点があるから。
小数点を外してしまいましょう。
小数点の外し方
気に入らないからと言って勝手に小数点をなくしては等式が成り立たなくなってしまいます。ルールに従って小数点を外しましょう。
ルールってなに?
方程式に対する基本ルールは「等式の性質」です。
最初に習ったのを覚えてますか?
A=B ならば A+C=B+C
これ(↑)です。
足し算の例を記載しましたが、小数点を外すときに使うのは「かけ算」。
A=B ならば A×C=B×C
左辺と右辺に同じ数字をかけて小数点を外します。
0.1に10をかければ1となり、小数点がなくなります。
忘れてはならないのは、左辺に10をかけたら、右辺にも10をかけるということ。
この原則を忘れないようにしましょう。
10をかけるのか、100をかけるのか、それとも…
では、問題の左辺と右辺に10をかけてみます。
0.7x−0.8=0.09x+1.64
10をかけると、
7x−8=0.9x+16.4
消えきってないですね。
もう1回、10をかけます。
70x−80=9x+164
左辺にも10をかけるのを忘れないようにしましょう。
これで小数点が消えました。
この場合は、最初の式に100をかけたのと同じです。
最初の式を見ると右辺に「0.09x」や「+1.64」がありますよね。
この数字から小数点を外すには10をかけるだけでは足りません。
100をかけなければなりません。
最初に左辺と右辺を見て判断
小数点を含む式が出てきた場合は、左辺と右辺の両方を見て、小数点を外すためには何をかける必要があるのか(10か100か1000か…)を最初に判断しましょう。
小数点が外れればフツーに計算するだけ。
70x−80=9x+164
整理すると
70x−9x=164+80
61x=244となり、答えはx=4です。
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