分数にだまされない方程式の解き方
分数が含まれた方程式ってちょっとややこしく感じますよね。
分母をなくして、分数ではない形にして解くのが基本です。
慣れてしまえばたいしたことありません。
やってみましょう。
【問題】次の方程式を解け。
「見た目からして、めんどくさそう」と思った人は分数アレルギーです。
まずは、分母を外してしまいましょう。
両辺に最小公倍数をかけて分母を外す
分数の方程式では「両辺に最小公倍数をかけて分母を外す」のがセオリーです。
「最小公倍数」「分母」の意味から確認しましょう。
まずは、分数の基本からおさらい。
分母というのは、分数の下にあるほう。
上の【問題】では「2」と「3」が分母です。
「2」と「3」の最小公倍数を求めます。
今度は最小公倍数についてのおさらい。
公倍数とは、2つ以上の数に共通する倍数のこと。
上の【問題】では「2」と「3」に共通する倍数のことです。
- 2の倍数…2,4,6,8,10,12…
- 3の倍数…3,6,9,12,15,18…
このうち「2」と「3」に共通しているのが公倍数です。
- 2と3の公倍数…6,12…
最小公倍数とは、公倍数の中で最小のもののこと。
- 2と3の最小公倍数…6
分母を消して計算するだけ
最小公倍数の「6」を両辺にかけることで分母が消え、分数ではなくなります。
両辺にかけた結果が下記。
3(x+4)=2(4(x−1))
左辺の分母は2だったので、6をかけると残るのは3。
右辺の分母は3だったので、6をかけると残るのは2です。
ここを間違えないようにしましょう。慣れないうちは、頭の中だけで計算するのではなく、空いているスペースに書いて確認すると確実です。
式を整理した結果は、
3x+12=8x−8
さらに、xを左辺にまとめると、
−5x=−20
x=4となります。
これが答えです。
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